TOEFL Write an Email、3つの指示を全部書いたのになぜ4点なのか
採点基準を合わせるために、メールの答案1つに自分で点数をつけたことがあります。112語で、3つの指示をすべて扱い、文法もほぼ問題なし。つけた点数は4点でした。メモにはこう書きました。「構成と分量はいいが、話に引きがない。語彙が無難すぎる」
同じ状況を41語で書いた答案には1.5点をつけました。この2つの差を説明するのは簡単です。難しいのは4点と5点の差の説明で、この記事はその話です。
どんな課題か
- 時間:7分
- 画面:宛先、件名、状況説明の段落1つ、そして「この3つを書くこと」という指示3行
- 点数:0〜5点
ETS公式の採点基準(Writing Scoring Guide)は5点の答案を3つの点で説明しています。メールの目的を効果的に支える具体的な展開(elaboration)、多様な文構造と正確で自然な語の選択、そして丁寧さ、言葉づかい、依頼や断りの切り出し方といった社会的な慣習(social conventions)です。4点は同じ項目が「適切(adequate)」なレベルとされています。指示に全部従うのはスタート地点にすぎず、4点と5点は具体性と言葉づかいで分かれます。
3行の指示には決まった順番がある
testpracticelabのメール課題25問(ライティングサンプル13問+フルテスト12問)を集め、指示文だけを数えてみました。
| 項目 | 25問の集計 |
|---|---|
| 1行目 | ほとんどが状況の説明(Explain / Describe / Thank) |
| 最後の行が依頼・提案・次の行動 | 24問 |
| 「うまくいかなかったらどうするか」まで求める | 5問(すべて上級レベル) |
| 宛先が友人 | 2問(残りは教授、司書、事務担当者など) |
(集計:testpracticelabのメール課題25問、重複を除く)
順番はほぼいつも何が起きたか → 詳しい事情 → だからしてほしいことです。最後の行がメールを書く理由です。前の2行は、その依頼がなぜ必要かを納得させる材料になります。宛先の多くは目上の人か機関なので、基本は丁寧な仕事のメールの言葉づかいです。
1行ごとに1つ足す
同じ問題(図書館の延滞料の誤請求)について、当サイトの30/30答案と25/30答案が指示ごとに何を書いたかを並べてみました。
| 指示 | 25/30答案 | 30/30答案 |
|---|---|---|
| 1. 延滞料のメールが届いた | a library fine for a book I actually returned | an incorrect library fine applied to my account |
| 2. 返却ボックスに入れたのに記録されていない | the return slot last Monday | March 10th, “Modern Economics”, the return slot at the entrance, on the due date |
| 3. 次の手続きと見込み期間を尋ねる | what I should do ... when I can expect it to be resolved | the procedures for resolving this issue and the anticipated timeline for clearing the fine |
差は2行目に集中しています。日付、本のタイトル、返却ボックスの場所、期限内に返したという事実。どれも司書がすぐ確認できる情報です。25問全体を1問ずつ比べても、日付・曜日・数字などの情報を上位答案のほうが多く含んでいた問題が18問、同数が7問でした。下位答案のほうが多い問題はありませんでした。
1つ補足しておきます。30点答案にある次の2文は、点数が上がった理由ではありません。
“I hope this message finds you well” · “Your prompt attention to this matter would be greatly appreciated”
どのメールにも使える文なので、情報がありません。
当サイトの採点も、どの問題にも使える暗記文は課題の遂行とみなしません。丁寧さはとても大切ですが、それはあいさつではなく依頼の文そのものに込めるものです(後で詳しく触れます)。差をつけたのは、司書が記録を探せる情報でした。
だから指示を1行読んだら、まずその行に足す具体的な情報を1つ決めます。日付、名前、金額、場所、締め切りのどれか1つで十分です。
4点から5点へ:自分のストーリーを作る
情報を全部足しても4点で止まる答案があります。先ほどの112語の答案がそうでした。教科書の名前、小テストの日付、返品期限まで入っていたのに、私のメモは「引きがない」でした。
学生に伝えることは1つです。メールにはナラティブが必要。問題にない自分の事情を想像して書き入れること。指示文が与えるのは事実だけです。返却したのに記録されていない、延滞料が来た。そこで止まると、司書にとっては1日に10通届くメールの1通にすぎません。でも、もし延滞料のせいでアカウントが止まっていて、来週締め切りの卒業論文のために資料をもっと借りなければならないとしたら?同じ事実が「今日対応すべきこと」に変わります。
I received an email about a library fine.
指示に従っただけの文。間違いはないが、急ぐ理由がない。
Because of this fine, my account is currently blocked, and I need to borrow two more sources for my thesis, which is due next Friday.
自分の事情を加えた文。読み手は今すぐ対応すべき理由がわかる。
試験は実話を求めていません。もっともらしく状況に合っていれば、作った事情がむしろ点数を上げます。ただし3つの指示を埋もれさせないこと。ストーリーは1〜2文にして、1つ目か2つ目の指示に添えます。
何語書けばいいか
検索すると、80〜150語、100〜120語、150〜200語と、推奨の長さがばらばらです。当サイトの25問の模範解答は、上位が平均158語、下位が平均80語でした。上位答案は2倍の長さです。
それでも長さを目標にしてはいけません。112語の答案は4点でした。分量は十分でした。足りなかったのは自分の事情、つまり読み手が「早く対応しなければ」と感じる理由です。当サイトの採点は100語を基準の分量とし、分量はいくつかある項目の1つとしてだけ反映します。100語前後を超えたら、語数を増やすより、各指示に情報が1つずつ付いているかを確かめましょう。
最後の行は質問で締める
ETSの5点の説明で特に触れているのが、依頼の「切り出し方」です。最後の指示はほぼいつも依頼なので、ここで点数が分かれます。次の3つを押さえます。
- 本当の質問文で書く。望むことを平叙文で言うより、相手が答えられる質問で尋ねます。
- 選択肢を示す。当サイトのフルテスト1回目(ページが抜けた中古教科書)の5点答案は、まず交換を尋ね、在庫がなければ返金でもかまわないと添えています。
- 自分にできることを示す。同じ答案は、レシートがあることと、その週の午後ならいつでも本を持っていけることを書いています。相手は返信1回で用件を済ませられます。
I want to know the next steps.
望みを述べただけで、依頼になっていない。
Could you tell me what I should do next?
相手がすぐ答えられる質問。
上級レベルの問題は「何も変わらなかったらどうするか」まで尋ねます。そのときも脅すようには書かず、次の行動を淡々と書きます。公式採点基準の「社会的な慣習」はこの部分です。
言葉づかいについて、私が学生に強調するのはこれです。格式高く、できるだけ丁寧に、言いたいことは遠回しに。試験の宛先はたいてい教授か機関の担当者です。システムが間違っていると言いたくても、相手のせいに聞こえないように書きます。
You didn't update the system. → It seems the return may not have been recorded in the system.
Remove the fine. → I would be grateful if the fine could be reviewed.
Answer me quickly. → I would appreciate it if you could let me know at your earliest convenience.
If not, I'll complain. → If this cannot be resolved, I may need to contact the student services office for further guidance.
左が言いたいこと、右がメールに書く文です。言いたいことはそのまま伝わり、相手を責める言葉は1つもありません。
今日から練習しよう
Write an Emailは3つの指示を漏れなく書くことから始まり、どの行にも確認できる情報を1つ足すことで点数が上がります。指示の合間に自分の事情を1〜2文作って入れ、最後の依頼は丁寧で遠回しな質問で締めましょう。
今日から本番のつもりで練習しましょう。この記事の図書館の延滞料の問題は、TOEFLライティングのサンプルテストのPart Bで、7分を計って実際に書いてみられます。ほかの問題はTOEFLライティング練習ページにまとめています。同じライティングセクションの討論課題は、Academic Discussionの解き方とテンプレートの使い方で解説しています。最初の課題の並べ替えはBuild a Sentenceのひっかけ分析をご覧ください。