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TOEFL Listen to a Conversation のコツ6つ

2026-10-149 min read
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会話問題は、形式だけ見ればシンプルです。1分ほどの会話を聞いて、質問に2つ答えるだけ。正直に言うと、リスニングの中で特に難しい問題ではありません。ほとんどの生徒は全体の流れをつかめています。誰がなぜ来たのか、どんな状況なのかはわかっているのです。

それでも点を落とします。私の授業で見ると、間違いは2か所に集中しています。1つは話し手の意図を問う問題、つまり「なぜその人はそう言ったのか」を聞く問題です。もう1つは会話の後半です。最初はよくついていけるのに、終わりのほうで取りこぼす生徒がいちばん多いタイプです。この記事では、当サイトの問題120問を1行ずつ分析した数字を使って、この2つを説明します。まずは会話を1つ見てみましょう。

testpracticelab 模試 001 の解答ページに載っている1つ目の会話のスクリプト。本番ではスクリプトは画面に一切表示されない

学生が図書館のカウンターに来ます。蔵書検索では本は館内にあることになっているのに、棚にありません。司書は、今朝ほかの人が借りていったと答えます。学生は1週間後が締め切りのレポートに必要だと言います。司書は予約を勧め、条件を1つ付け加えます。本は金曜日に返却予定で、返却されたらカウンターで3日間取り置きする、と。学生は "So if I don't come in by Monday, I lose it?" と確認し、"Then I'll place the hold." で締めくくります。

質問は2つです。学生はなぜ司書に話しかけたのか。そして、いつまでに本を受け取らなければならないのか。1つ目の根拠は1行目にあります。2つ目の根拠は4行目と5行目です。1週間後が締め切りのレポートの話は、どちらの質問の答えでもありません。むしろ、この行から誤答の選択肢が2つ作られていました("She needs help writing a report" と "Only on the day her report is due")。

問題の形式

  • 聞くもの: 2人の会話が1つ。当サイトのセットでは6〜10往復、90〜214語です。スクリプトは表示されず、画面には話し手2人の写真が出るだけです。
  • 答えるもの: 会話1つにつき選択問題が2問(ETS の Listening 指導案による)。質問と4つの選択肢は文字で表示されます。
  • チャンス: 音声は1回しか流れません。リスニングでは前の問題に戻れません。
  • 位置: Choose a Response の次です。当サイトの模試では Module 1 に会話が3つ、Module 2 に2つあります。アダプティブ形式なので、実際に出る数は少し変わることがあります。
  • 時間: 会話ごとの制限時間はありません。ほかの問題とモジュールの時間を共有します(当サイトの模試では Module 1 が18分、Module 2 が11分)。

(出典: ETS TOEFL iBT Lesson Plan, Listening)

当サイトの120問からわかること

当サイトの TOEFL 模試12回分に入っている60の会話と120問を、問題タイプ別に分類しました。

問題タイプ問題数例
詳細59What does the professor tell the student to bring?
推論41What will the student probably do?
目的7Why does the student come to the office?
次の行動7What will the student probably do first?
主旨6What are the students mainly discussing?

形はレベルによって大きく変わります。目的と次の行動の問題14問は、すべて easy と intermediate のセットにあります。upper と advanced では、60問中57問が詳細か推論です。会話の長さも、easy の平均103語から advanced の205語へと倍になります。レベルが上がるほど、試験は「なぜ来たのか」を聞かなくなり、「それでどうなるのか」を聞くようになります。

"Why does the professor mention..." や "What does she mean when she says..." のような話し手の意図を問う問題は、120問中10問でした。当サイトのセットは内容を問う問題に寄っているので、このタイプはコツ6で別に扱います。

質問の最初の単語も数えました。What が68問、Why が44問(37%)です。アドバイス・提案・申し出(suggest, advise, recommend, offer など)に関する問題は34問(28%)でした。話し手の組み合わせは、学生と教授が16、学生同士が11、残りの33は司書、アドバイザー、寮のスタッフ、駐車場の係員といったキャンパスの職員との会話です。

コツ1. 最初の2行が問題、最後の2行が結論

キャンパスの会話は、ほぼすべて同じ枠組みでできています。学生が困りごとを持ってきて、相手が解決策を出し、最後に何をするかが決まります。

目的を問う問題。根拠は1行目にあり、レポートの手伝いという誤答は会話の真ん中の行から作られている

目的を問う7問のうち5問は、根拠が会話の最初の3分の1にありました。次の行動を問う7問は、すべて後ろの3分の2に根拠がありました。また60の会話のうち18では、最後の2行のどちらかが Then か So で始まっていました。"Then the waiting list is your best option," "Then fill out the online application today." といった具合です。

ですから、いちばん集中して聞くべきなのは最初の2行と最後の2行です。最初の2行では、この人の何がうまくいっていないのかを数語でつかみます。終わり近くで Then や So が聞こえたら、決まったことを拾います。真ん中は、その2つをつなぐ道のりです。

コツ2. 推論の答えは後半にある

推論問題41問のうち38問は、根拠が会話の中盤か最後の3分の1にありました。最初の3分の1にあったのは3問だけです。詳細問題は逆で、59問中28問は根拠が冒頭近くにあり、ほかのどの位置よりも多くなっていました。

理由は単純です。推論問題は「それでどうなるのか」を聞きます。その答えは、条件と反応がすべて出そろって初めて存在します。駐車違反の会話を例にとりましょう。学生が違反切符を切られます。間違った駐車場に停めていて、もう一方の駐車場は満車だったと説明します。最後の行で係員が、初回の違反なら7日以内にオンラインで異議申し立てをすれば、たいてい認められると言います。質問は、異議申し立てのフォームを出したらどうなりそうかを聞いています。答えは、違反切符はおそらく取り消される、です。冒頭を完璧に聞き取れても、この問題には答えられません。

最初の数行で全体像がつかめると、つい気が緩みます。でも問題のほぼ半分は、そのあとの部分から出ます。最初はついていけて最後で取りこぼす生徒は、私が教える中でいちばん多いタイプです。根本的には集中力の問題です。いちばん確実な対策は、最初の行から最後の行までメモを取り続けることです。手が動いている間は、耳も休みません。練習しながら、自分の集中がどこで落ちるのかに気づき、それを保つ自分なりの方法を見つけてください。

コツ3. 日付と条件は計算問題になって戻ってくる

120問中10問は、if, by when, earliest, when will といった言葉で、条件を当てはめたら何が起きるかを聞いていました。

"By when does the student have to collect the book?" の問題。金曜日の返却にカウンターでの取り置き3日間を足す

図書館の2問目がこのタイプです。会話には "Monday" が出てきますが、それを言っているのは学生で、自分の理解を確かめているだけです。司書が実際に伝えているのは「金曜日に返却、3日間取り置き」で、正解の選択肢は "within three days after it is returned on Friday" です。誤答の選択肢はどれも、会話に出てきた別の時間を使っています。"within a week"(レポートの締め切り)、"before the library sends an email"(連絡の方法)、"only on the day the report is due"(学生自身の事情)です。

日付、曜日、数字が2つ以上出てきたら、数字だけを書かないでください。1語でもいいので、それが何の数字なのかをつけておきます。"Fri return / 3 days hold / report 1 wk" のようにです。会話に出た数字のほとんどは選択肢にもう一度出てきます。ただし、違うものにくっついた形で。

コツ4. 3問に1問は Why で始まり、アドバイスには理由がついてくる

質問の37%が Why で始まり、advanced では30問中15問、つまり半分でした。会話では、理由はたいていアドバイスと一緒にやってきます。誰かが「こうしたら」と言えば、「なぜなら」がすぐあとに続きます。

アルバイトの会話を見てみましょう。アドバイザーが、食堂と図書館の両方で人を募集していると言います。図書館のほうが少し時給が高いけれど、週末のシフトに最低1回入る必要がある、と。学生は、週末はたいてい実家に帰っていると言います。質問は、なぜ彼は図書館の仕事を選ばなさそうなのかを聞いています。答えは、週末に働く必要があるから、です。誤答の1つは、食堂より時給が低いから。言われたことのちょうど逆です。

アドバイスが出てきたら、「なぜ」も一緒に拾ってください。アドバイスと理由をメモの同じ行にまとめておけば、Why の問題も suggest の問題も楽になります。

コツ5. 会話問題では、聞こえた単語で誤答を絞り込めない

Choose a Response の記事では、今聞いた単語を繰り返している選択肢は疑え、と書きました。このルールはここでは通用しません。当サイトの120問では、正解の選択肢に含まれる内容語のうち平均60%がスクリプトに出ていました。誤答の選択肢は49%です。正解のほうが、スクリプトの単語を少し多く使っているくらいです。

会話問題の誤答は、単語を入れ替えるのではありません。スクリプトにある本当の事実を取り出して、違うものにくっつけるのです。履修登録の会話がいい例です。学生が取りたい授業は満員で、アドバイザーは水曜夜のクラスを勧めます。学生はその時間、書店で働いていて、店長が1か月前にシフトを組むので、今学期は変えられません。質問は、なぜ彼は夜のクラスをやめることにしたのかを聞いています。答えは、今学期は勤務シフトを変えられないから。ところが誤答の "He is eleventh on the waiting list" も、スクリプトそのままの内容です。ただ、それはキャンセル待ちの話で、夜のクラスの話ではありません。

ですから選択肢は「これは言われたか」ではなく、「誰が、何について言ったのか」で絞り込んでください。言われたことでも、別の話題に属していれば不正解です。

コツ6. 話し手の意図を問う問題は、話し言葉の表現で決まる

この問題で生徒がいちばん間違えるのは、「なぜ話し手はこう言うのか」「彼女は何を言いたいのか」を聞く問題です。状況はわかっているのに、ある1行の本当の意味を取り違えるのです。

原因は練習の方向にあります。アカデミックな文章や講義に偏った対策をしていると、書き言葉の英語には強くなりますが、人が毎日使う小さな話し言葉の表現には弱いままです。"I wouldn't count on it" が「期待しないほうがいい」、"That's a stretch" が「それは言い過ぎだ」という意味だと知らなければ、会話全体についていけても、この問題は落とします。語彙力が足りないのではありません。その表現が持つニュアンスを知らないのです。

当サイトのセットでは、このタイプは次のような形です。"Why does the professor mention the department chair's travel?" 答えは、学生は早めに書類にサインをもらうべきだ、です。質問は出張そのものについてではなく、教授がなぜそれを持ち出したのかを聞いています。別の問題では、教授が「君が持っているのは質問ではなくテーマだ」と言うのはどういう意味かを聞いています。答えは、テーマが広すぎて、そのテーマの何が疑問なのかをまだ言っていない、です。

だからこそ、話し言葉の表現は書き言葉の英語とは別に覚える必要があります。よく使われる100個を、本当の意味と一緒に TOEFL リスニング会話によく出る英語の話し言葉表現100 にまとめました。

ほぼすべて書く、ただし構造として書く

会話問題でもメモは取るべきです。ほぼすべてを書き留めるつもりでいてください。ただ、ここで生徒は2種類に分かれます。聞こえたことを一語一語そのまま書く人と、聞いたことを一瞬で処理して構造として書く人です。点数が高いのは後者です。

1文が長いと、全部を書くことはとてもできません。その場で文の核をつかみ、あとで思い出せる形で書くこと。これが会話メモでいちばん大事な技術です。そのためには自分なりの略語と流れを示す記号が必要で、何を書いて何を捨てるかを決めることでもあります。冒頭の図書館の会話を、2通りの方法でメモしたものがこちらです。

一語一語のメモ構造化したメモ
looking for a book Introduction to Marine Biology catalog says in library but isn't on the shelf学生: 本X 棚にない(検索では ✓)
someone borrowed it this morning system hasn't updated司書: 午前に貸出 → 予約OK
due back on Friday keep it at the desk for three days金 返却 → 取り置き3日(= 月)
report due a week from today(学生の理由: レポート 1週間)
Then I'll place the hold student number university address結論: 予約 ✓ / 学籍番号、大学メール

左の列は、1行目を書いている間に2行目を聞き逃しています。右の列は、矢印とかっこだけで「問題 → 選択肢 → 条件 → 結論」を示していて、2つの質問の答え(なぜ来たのか、いつまでか)がどちらも入っています。学生自身の事情のように答えにならない情報は、かっこの中に追いやっています。

私がすすめる練習法3つ

  1. 最初から最後まで手を動かし続ける。 会話を1つ聞いて、上の右の列のようにメモを取ります。聞き終わったら、メモだけを見て「問題、選択肢、結論」の3つの枠を声に出して埋めます。空いた枠が、集中が落ちた場所です。
  2. 間違えた問題はすべて、根拠の行に番号をつける。 解答ページで「Show the script」を開き、根拠がどの行にあるかを探します。間違いがいつも後半を指していればコツ2が弱点です。話し手の意図を問う問題なら、コツ6です。
  3. 話し言葉の表現は別に覚える。 スクリプトの中で、意味はわかるけれどニュアンスがあいまいな表現に線を引き、話し言葉表現100 の表で本当の意味を確かめて、例文と一緒に覚えます。

本番のつもりで練習を始めよう

TOEFL 模試 001 のリスニングセクションには、本番と同じ順番で会話が5つ入っています。音声は1回しか流れず、スクリプトは表示されません。解き終わったら 解答ページ でスクリプトを開き、根拠の行を自分で探してみてください。会話問題の前にある短い応答問題については TOEFL Listen and Choose a Response のコツ5つ、さらに多くの会話と講義は TOEFL リスニング練習 にあります。メモがどうしても崩れてしまう人は、TOEFL リスニングのメモでよくある失敗 から始めてください。